EC-cubeにオススメのレンタルサーバー
クライアントからEC-cubeを使ったショッピングサイトのコンサルティングを請け負ったのですが、そのショッピングサイトはレンタルサーバー選びから大失敗していました。
そこで私の実体験も踏まえEC-cubeショッピングサイトに必要なレンタルサーバー選び3つのポイントをご説明します。
EC-cubeはほとんどのレンタルサーバーで使うことができる
EC-cubeを使うのための最低条件はデータベース(MYSQL・PostgreSQL)が使えることです。コストを抑えるなら月額263円のロリポップレンタルサーバーでも十分です。
私のクライアントはショッピングサイトを始める前に企業の紹介サイトをロリポップで運営していました。ロリポップでもEC-cubeが作れるのだから、ショッピングサイト作る時もそのままロリポップを使い続けます。
変更の手間を考えると上記の判断は当然のことですが・・・ロリポップでEC-cubeを使い続けていると多くの不都合がでてきました。
その実体験も含めてご説明します。
個人情報を扱うならSSLのレンタルサーバー
ショッピングサイトを運営すると住所等の個人情報を扱うことになります。その個人情報を守るのがSSL(情報暗号化プログラム)です。最近のユーザー(購入者)は「SSLがないネットでは買い物できない」という人も増えています。だから、SSLがあるとユーザーも安心して買い物をしてくれます。
■2種類のSSL「共用SSL」と「専用(独自)SSL」
・共用SSL
共用SSLはサーバー会社が用意したSSLで(ほとんどの場合)追加料金無しで使うことができます。
ただし、共用SSLはショッピングサイトのURLが変わります。
【例】https://サーバー名/お客さまドメイン名/・・・ServerQueenの場合
ユーザーによってはURLが変わることに違和感・不信感を抱きます。
・専用SSL
専用SSLは追加料金(月額費用)が必要になってきますが、URLはドメイン名のまま使えます。
URLは変わらないので、ユーザーは安心して商品を購入することができます。
よって共用SSLよりも独自SSLの方が購入率が高くなると考えられます。
ユーザーの購入率UPを考えると専用SSLを用意するのがベストですが、専用SSLは費用がかかります。だから、最低でも共用SSLが使えるレンタルサーバーを選びましょう。
point1:共用SSLのレンタルサーバーを選ぶ
データベースはPostgreSQLが使えるレンタルサーバーを選ぶ
EC-cubeはMYSQLもしくはPostgreSQLのデータベースがあれば設置できます。
MYSQLは多くのレンタルサーバーで使えますが、PostgreSQLが使えるレンタルサーバーは少ないです。
しかし、EC-cubeを使うにはPostgreSQLのレンタルサーバーがオススメです。EC-cubeを制作するプログラマーにとっては、「EC-cubeのデータベースはPostgreSQL」と言うのが常識になっています。
■MYSQLはバグが多い
先日、MYSQLで作られたEC-cubeのカスタマイズを行いました。
EC-cubeのカスタマイズに悩んだ時、私はインターネットでカスタマイズ方法を検索するのですが、ネットで書かれている通りにカスタマイズしてもが上手く行きません。
何時間も費やして原因を調べたところ、データベースのMYSQLとPostgreSQLとの違いでした。
PostgreSQLの場合は該当箇所の変更だけで済みますが、MYSQLの場合はデータベースを呼びだすプログラムの修正も必要になります。つまり、MYSQLは余計な手間がかかるのです。
MYSQLでは上記のような不具合があるのでEC-cubeを何個も作ってきたプログラマーたちは、PostgreSQLを使ってEC-cubeを製作します。
カスタマイズの記事もPostgreSQLを使う前提で書かれており、MYSQLの場合は自力で解決するしかありません。このような不具合に加え、MYSQLはバグが多いと報告されています。
新しいバージョンのEC-cubeではMYSQLのバグは減ったと言われていますが、ここはトラブルの少ないPostgreSQLを選ぶべきでしょう。
PostgreSQLを選ぶメリットはまだあります。
■MYSQLは表示速度が遅い
MYSQLで作られたEC-cubeは商品件数を増やしたり、規格(商品サイズS/M/Lなど)が複雑になると表示速度が遅くなります。この表示速度の遅さもMYSQLが懸念される理由の1つです。
ネットショップではこの表示速度が大きく売り上げに関係します。
インターネットで商品を売っているのはアナタだけでは無く、同じ商品を扱っているショッピングサイトは多く存在します。せっかくユーザーがサイトに訪れてもページの表示に時間がかかった場合、他のショッピングサイトに移ってしまいます。
ネットショップの大手amazon.comが2006年に「読み込み時間が0.1秒減ると、売上が1%増加した」とデータを公表しています。このことからも分かるように、表示速度を早くするほど売り上げUPにつながるのです。
また表示速度が遅いとSEO対策にも不利になります。
point2:PostgreSQLが使えるレンタルサーバーを選ぶ
安いレンタルサーバーはデータ転送量も少ない
データ転送量とはレンタルサーバーからどれだけデータが送られたかということ。レンタルサーバーによってはデータ転送量に制限があるため、アクセス数・ページ閲覧数が増えるとサイトが非表示になります。
サイトが非表示になると商品を購入して貰う機会を逃すことになるので、データ転送量が無制限もしくは余裕のあるレンタルサーバーを選ぶ必要があります。
データ転送量とは?
point3:データ転送量が無制限もしくは余裕があるレンタルサーバーを選ぶ
ロリポップでEC-cubeのサイトを作った場合、必要なデータ転送量を調べました。
その結果、安すぎるレンタルサーバーを使わなければ、よほどのことが無ければ大丈夫という結論がでました。
データ転送量の実験の詳細は「ロリポップでEC-cubeは使える?使えない?」をご覧ください。
ロリポップでEC-cubeは使える?使えない?
phpの処理時間制限に気を付けろ
これは私が実際にロリポップで起きた事例です。
ロリポップは共用サーバーであるため、php・cgiの処理時間制限(30秒)を設けています。
つまりはPHPの処理に30秒以上の時間をかけるとエラーが発生しページが非表示になるということです。
私が携わったサイトもこの制限に何度もひっかかり、売り上げが大きく落ち込みました。
point4:PHP処理時間制限の無い・緩いレンタルサーバーを選ぶ
EC-cubeにオススメのレンタルサーバー
上記ポイントを踏まえたレンタルサーバーをいくつかピックアップいたします。PostgreSQLが使えるレンタルサーバーが少ないので比較的絞られます。
3つの中で1番おススメのサーバー
レンタル料金は他社と比べると少し高めだが、値段の分だけ内容もサポートもしっかりしている。
■WADAX共有サーバー ブロンズプラン
初期費用 |
0円 |
月額料金 |
1,995円/月 |
ディスク容量 |
50GB |
|
|
共有SSL |
○ |
専用SSL |
○ |
CGI |
○ |
PHP |
○ |
MYSQL |
○ |
PostgreSQL |
○ |
データ転送量 |
無制限 |
お試し期間 |
無し |
(月額料金1年分前払いで初期費用無料)
WADAXの紹介記事はコチラ
ServerQueenのQ-03プラン
PostgreSQLが使えるレンタルサーバーで比較的安く高性能なのがこの「ServerQueenのQ-03プラン」です。共用SSL・PostgreSQL・データ転送量無制限という条件を満たして月額たったの987円です。
ServerQueenのQ-03プランでは独自SSLが使えないので、独自SSLを使いたい場合はもっと上級のプランに変える必要があります。
初期費用 |
2100円 |
月額料金 |
987円/月 |
ディスク容量 |
60GB(キャンペーン中は120GB) |
共有SSL |
○ |
専用SSL |
× |
CGI |
○ |
PHP |
○ |
MYSQL |
25個 |
PostgreSQL |
25個 |
データ転送量 |
無制限 |
30日間返金保証 |
あり |
※データベースは、MySQL、PostgreSQLのどちらかを利用いただけます。
ServerQueenの公式サイトはコチラ


無制限レンタルサーバー 無限プラン
ディスク容量・データベース量共に無制限の規格外れのレンタルサーバーです。スペック内容だけみるとServerQueenよりも安価で高機能です。
ただし、専用SSLは使うことができないので使いたい場合は別の会社で契約する必要があります。
初期費用 |
2000円(1050円) |
月額料金 |
480円/月 |
ディスク容量 |
無制限 |
|
|
共有SSL |
○ |
専用SSL |
× |
CGI |
○ |
PHP |
○ |
MYSQL |
無制限 |
PostgreSQL |
無制限 |
データ転送量 |
無制限 |
お試し期間 |
無し |
低価格・高性能の無制限レンタルサーバーですが、運営会社が99円レンタルサーバーを扱っている会社と同じミルブレインズ LLC です。以前、99円レンタルサーバーの記事を書いた時、コメントでミルブレインズ LLCの良くない噂を聞きました。
その面から考えるとサポート面・安全面では不安が残ります。ですので、無制限レンタルサーバー「無限プラン」はオススメはできませんが、安く済ませたい人には良いかもしれません。
詳細は99円レンタルサーバー評判・評価のコメントはコチラ
無制限レンタルサーバー 無限プランの公式サイトはコチラ
